【FX・株】ダウ理論とは？6つの法則【日経先物】

ダウ理論とは？

ダウ理論（Dow Theory）は、チャールズ・ダウによって提言され、株式市場の動きを分析するための基礎的な理論です。

ダウ理論は6つの法則から成り立っている

ダウ理論は以下の6つの法則から成り立っているとされています。

①市場は全てを織り込んでいる（The Averages Discount Everything）

市場の平均（例えばダウ工業株30種平均など）は、すべての既知の情報を反映していると考えられます。これは、株価に影響を与えるすべての要因（経済状況、政治、感情など）がすでに株価に織り込まれているということです。

つまり金融政策や経済指標、大災害や戦争などの全ての事柄はチャートの値動きに反映されているということです。

裏を返すと全ての情報を織り込んだ結果が今現在のチャートであると考えることができます。

②市場には三つの動きがある（The Market Has Three Movements）

ダウ理論では、市場には三つの動き（トレンド）があるとされています。

• 一次動向（Primary Trend）
  これは長期的な動きで、数ヶ月から数年続くことがあります。
  ブルマーケット（上昇市場）またはベアマーケット（下降市場）を形成します。
  「長期トレンド」と呼ばれます。
• 二次動向（Secondary Reaction）
  これは一次動向に対する反対方向への短期的な調整で、数週間から数ヶ月続きます。
  「中期トレンド」と呼ばれます。
• 小さな動き（Minor Movement）
  日々の価格変動で、一日または数日で終了します。
  「短期トレンド」と呼ばれます。

③トレンドは三段階で形成される（Major Trends Have Three Phases）

ダウ理論では、トレンドは以下の3段階で形成するとされています。

• 蓄積期（Accumulation Phase）
  賢明な投資家が低価格で株式を買い始める段階。
• 公表期（Public Participation Phase）
  一般の投資家も市場に参入し、価格が急速に上昇する段階。
• 分配期（Distribution Phase）
  賢明な投資家が利益を確保するため株式を売り始める段階。

④指数は互いに一致しなければならない（The Averages Must Confirm Each Other）

主要な市場指数（例えばダウ工業株平均とダウ運輸株平均）は、一次的なトレンドを確認するために同じ方向に動かなければならない。もし一つの平均が新高値を更新しない場合、トレンドの確認は不確かであるということです。

トレンドを精度高く捉えるには、単一の銘柄だけでなく複数の銘柄同士で相互にトレンドを確認するべきであるということです。

⑤出来高はトレンドを裏付ける（Volume Must Confirm the Trend）

出来高とは売買数量のことです。

一般的に株式では上昇トレンドでは、価格が上昇するときに取引量が増加し、下落時には減少するとされています。

下降トレンドでは逆で、下落時に取引量が増え、上昇時には減少します。出来高を確認することがトレンドを精度高く捉えるには必要であるという事です。

⑥トレンドは逆転するまで続く（Trends Continue Until Definitive Signals Prove Otherwise）

ダウ理論では、トレンドは明確な逆転シグナルが出るまで続くと考えられます。つまり、一時的な調整や小さな動きではトレンドの方向性が変わるわけではなく、確実な逆転のサインが必要です。

上昇トレンドであれば安値更新をせずに高値更新している時、あるいは下降トレンドであれば高値更新をせずに安値更新しているような時です。

このような場合は、トレンドが継続している状態であるされます。

そして上昇トレンドで高値更新をせずに安値更新に転じた時、あるいは下降トレンドであれば安値更新をせずに高値更新に転じた時はトレンド転換をしたと考えるとされています。

まとめ

ダウ理論は6つの法則で形成されている。

①市場は全てを織り込んでいる
②市場には三つの動きがある
③トレンドは三段階で形成される
④指数は互いに一致しなければならない
⑤出来高はトレンドを裏付ける
⑥トレンドは逆転するまで続く

これらの法則を理解することで、投資家は市場の動きをより深く分析し、投資戦略を立てることができます。しかし、ダウ理論は完璧ではなく、他の分析手法や情報と組み合わせて用いることが一般的です。

今回は「ダウ理論」について見てきました。
ここまでご覧いただきましてありがとうございました。