
日経先物のサポートラインとレジスタンスラインを計算する方法はいくつかありますが、以下に代表的なアプローチを簡潔に説明します。これらはテクニカル分析に基づく一般的な方法です。
1. ピボットポイントの計算
ピボットポイントは、サポートライン(S1、S2)とレジスタンスライン(R1、R2)を計算する基本的な方法です。以下の公式を使用します。
- データ: 前日の高値(H)、安値(L)、終値(C)
- ピボットポイント(PP):
PP = \frac{H + L + C}{3}
- レジスタンスライン:
R1 = (2 \times PP) - L
R2 = PP + (H - L)
- サポートライン:
S1 = (2 \times PP) - H
S2 = PP - (H - L)
例: 前日の高値が40,000円、安値が39,000円、終値が39,500円の場合:
PP = \frac{40,000 + 39,000 + 39,500}{3} = 39,500
R1 = (2 \times 39,500) - 39,000 = 40,000
R2 = 39,500 + (40,000 - 39,000) = 40,500
S1 = (2 \times 39,500) - 40,000 = 39,000
S2 = 39,500 - (40,000 - 39,000) = 38,500
2. 移動平均線を利用
移動平均線(例: 50日、200日)は、動的なサポート・レジスタンスラインとして機能します。
- サポート: 価格が移動平均線に近づき、下げ止まる場合。
- レジスタンス: 価格が移動平均線を上抜けできない場合。
- 例: 50日移動平均線が39,200円なら、この付近がサポートやレジスタンスとして意識される。
3. フィボナッチリトレースメント
最近の高値と安値の値幅を使って、フィボナッチ比率(23.6%、38.2%、50%、61.8%など)に基づくラインを計算します。
- 計算手順:
- 高値(H)と安値(L)の差を計算。
- 差にフィボナッチ比率を掛けて、基準点(通常は安値)に足す/引く。
- 例: 高値41,000円、安値38,000円の場合、値幅は3,000円。
- 38.2%ライン:
38,000 + (3,000 \times 0.382) = 39,146
- 61.8%ライン:
38,000 + (3,000 \times 0.618) = 39,854
- 38.2%ライン:
4. 過去の価格帯(心理的節目や出来高ゾーン)
- 心理的節目: 40,000円や35,000円のようなキリの良い価格は、サポートやレジスタンスとして機能しやすい。
- 出来高分析: 過去に出来高が多かった価格帯(例: 39,500円付近で取引が集中)は、強いサポートやレジスタンスになりやすい。
注意点
- 時間枠: 日足、週足、1時間足など、どの時間枠で分析するかでラインが変わる。日経先物は短期トレードなら1時間足や日足が一般的。
- 市場環境: サポートやレジスタンスは絶対ではなく、ニュースやマクロ経済要因でブレイクする可能性がある。
- ツールの利用: トレーディングプラットフォーム(例: MT4、TradingView)を使えば、ピボットやフィボナッチを自動計算可能。
最新の日経先物データがないため仮定しますが、例えば直近の日足データ(高値41,000円、安値39,000円、終値40,000円)を使えば、ピボットポイントで計算したラインは上記の例のように算出できます。実際のデータを使う場合は、取引所のリアルタイムデータ(例: CME日経先物やSGX日経先物)を参照するのが良いようです。
5.ピボットポイントの計算でR3、R4、S3、S4まで拡張して計算するには
ピボットポイントの計算式
- 必要なデータ: 前日の高値(H)、安値(L)、終値(C)
- ピボットポイント(PP):
PP = \frac{H + L + C}{3}
- レジスタンスライン:
R1 = (2 \times PP) - L
R2 = PP + (H - L)
R3 = H + 2 \times (PP - L)
R4 = PP + 3 \times (H - L)
- サポートライン:
S1 = (2 \times PP) - H
S2 = PP - (H - L)
S3 = L - 2 \times (H - PP)
S4 = PP - 3 \times (H - L)
計算例
仮に、前日のデータが以下だとします:
- 高値(H): 40,000円
- 安値(L): 39,000円
- 終値(C): 39,500円
- ピボットポイント(PP):
PP = \frac{40,000 + 39,000 + 39,500}{3} = 39,500
- レジスタンスライン:
R1 = (2 \times 39,500) - 39,000 = 79,000 - 39,000 = 40,000
R2 = 39,500 + (40,000 - 39,000) = 39,500 + 1,000 = 40,500
R3 = 40,000 + 2 \times (39,500 - 39,000) = 40,000 + 2 \times 500 = 40,000 + 1,000 = 41,000
R4 = 39,500 + 3 \times (40,000 - 39,000) = 39,500 + 3 \times 1,000 = 39,500 + 3,000 = 42,500
- サポートライン:
S1 = (2 \times 39,500) - 40,000 = 79,000 - 40,000 = 39,000
S2 = 39,500 - (40,000 - 39,000) = 39,500 - 1,000 = 38,500
S3 = 39,000 - 2 \times (40,000 - 39,500) = 39,000 - 2 \times 500 = 39,000 - 1,000 = 38,000
S4 = 39,500 - 3 \times (40,000 - 39,000) = 39,500 - 3 \times 1,000 = 39,500 - 3,000 = 36,500
結果(例)
- PP: 39,500円
- R1: 40,000円
- R2: 40,500円
- R3: 41,000円
- R4: 42,500円
- S1: 39,000円
- S2: 38,500円
- S3: 38,000円
- S4: 36,500円
注意点
- R3、R4、S3、S4の意義: これらは極端な価格変動を想定したラインで、通常の値動きでは到達しにくい場合があります。ただし、ボラティリティが高い日(例: 経済指標発表時)には意識されることがあります。
- データの選択: 日経先物の場合は、日足データ(CMEやSGXの終値など)を使用するのが一般的。時間枠(日足、4時間足など)によって結果が変わります。
- 実際の適用: 最新の価格データを用いることで、より正確なラインが計算できます。具体的なデータを提供いただければ、その値で計算します。
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