
はい、ボリンジャーバンドの1σから3σまでの計算方法を説明します。ボリンジャーバンドは、価格の移動平均線を中心に上下に標準偏差(σ)を基にしたバンドを描くテクニカル指標です。以下に計算手順を簡潔にまとめます。
ボリンジャーバンドの計算方法
必要なデータ
- 価格データ: 通常は終値を使用(日経先物なら日足、1時間足などの終値)。
- 期間(n): 移動平均と標準偏差を計算する期間(一般的には20日)。
- 標準偏差の倍数(k): 1σ、2σ、3σに対応(k=1, 2, 3)。
計算手順
- 移動平均(SMA: Simple Moving Average):
- 過去n期間の終値の平均を計算。
SMA = \frac{C_1 + C_2 + \dots + C_n}{n}
(C_iは各期間の終値)
- 過去n期間の終値の平均を計算。
- 標準偏差(σ):
- 各終値と移動平均の差の二乗を求め、平均を取り、平方根を計算。
\sigma = \sqrt{\frac{\sum_{i=1}^n (C_i - SMA)^2}{n}}
- 各終値と移動平均の差の二乗を求め、平均を取り、平方根を計算。
- ボリンジャーバンドのライン:
- 中心線: SMA
- 上バンド(+kσ):
SMA + k \cdot \sigma
- 下バンド(-kσ):
SMA - k \cdot \sigma
- 1σ: k=1
- 2σ: k=2
- 3σ: k=3
具体例
仮に、日経先物の過去20日の終値データ(円)とn=20、k=1,2,3で計算します。簡略化のため、以下のような終値データを想定:
- 終値(20日分): 39,000, 39,100, 39,200, …, 40,000(平均的な値で仮定)。
- 仮に計算を簡単にするため、SMAとσを具体値で進めます。
- 移動平均(SMA):
- 仮に20日の終値の平均が39,500円とします。
SMA = 39,500
- 仮に20日の終値の平均が39,500円とします。
- 標準偏差(σ):
- 各終値とSMAの差の二乗和を計算し、仮にσ=500円とします(実際はデータ次第)。
\sigma = 500
- 各終値とSMAの差の二乗和を計算し、仮にσ=500円とします(実際はデータ次第)。
- バンドの計算:
- 1σバンド:
+1\sigma = 39,500 + 1 \cdot 500 = 40,000
-1\sigma = 39,500 - 1 \cdot 500 = 39,000
- 2σバンド:
+2\sigma = 39,500 + 2 \cdot 500 = 40,500
-2\sigma = 39,500 - 2 \cdot 500 = 38,500
- 3σバンド:
+3\sigma = 39,500 + 3 \cdot 500 = 41,000
-3\sigma = 39,500 - 3 \cdot 500 = 38,000
- 1σバンド:
結果(例)
- 中心線(SMA): 39,500円
- +1σ: 40,000円, -1σ: 39,000円
- +2σ: 40,500円, -2σ: 38,500円
- +3σ: 41,000円, -3σ: 38,000円
注意点
- データ数: 標準偏差の計算には十分なデータ(例: 20日以上)が必要。短すぎると信頼性が下がる。
- 期間の選択: n=20が一般的だが、日経先物のトレードスタイル(短期ならn=10、長中期ならn=50など)で調整可能。
- ボラティリティ: 日経先物は経済指標や海外市場の影響を受けやすく、σの値が変動する。最新データを確認。
- ツール利用: TradingViewやMetaTrader、Excelなどで自動計算可能。手計算は面倒なので、実際のトレードではツール推奨。
実際のデータでの計算
具体的な終値データ(例: 2025年4月13日までの日経先物の日足データ)を提供いただければ、正確な1σ~3σを計算できます。データがない場合、上記のような仮定値での計算になります。
補足(前の質問との関連)
前の質問でピボットポイントの計算ツールを提供しましたが、ボリンジャーバンドも同様にHTMLツール化できます。もし「ボリンジャーバンドの1σ~3σを計算するHTMLツール」を作りたい場合、20日分の終値入力欄を設けるか、簡易的にSMAとσを入力して計算する形式が考えられます。
コメント