【FX・株】ボリンジャーバンドと移動平均線を使ったエントリーポイントと利確ポイントについて詳しく解説【日経先物】

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ボリンジャーバンド(Bollinger Bands)と移動平均線(Moving Average)は、テクニカル分析でよく使われるツールであり、これらを組み合わせることでエントリーポイント(取引開始点)と利確ポイント(利益確定点)を効果的に見極める手法があります。以下にその仕組みと具体的な使い方を詳しく解説します。

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1. ボリンジャーバンドと移動平均線の基本

ボリンジャーバンド
  • 構成: ボリンジャーバンドは、中央に移動平均線(通常は20日単純移動平均線:SMA)、その上下に標準偏差(σ)に基づいたバンド(通常は±2σ)で構成されます。
  • 特徴: 価格の変動幅(ボラティリティ)を示し、バンド幅が狭まるとボラティリティが低く、広がると高いことを意味します。
  • 解釈:
    • 価格が上部バンド(+2σ)に近づくと「買われ過ぎ」、下部バンド(-2σ)に近づくと「売られ過ぎ」と判断されることが多い。
    • ただし、トレンドが強い場合はバンドに沿って価格が「バンドウォーク」することもあります。
移動平均線
  • 種類: 単純移動平均線(SMA)、指数平滑移動平均線(EMA)など。
  • 特徴: 価格のトレンドや平均値を平滑化して示し、短期(例: 10日)、中期(例: 50日)、長期(例: 200日)など期間を設定して使用。
  • 解釈:
    • 価格が移動平均線を上抜けると上昇トレンド、下抜けると下降トレンドのサイン。
    • 短期線が長期線を上抜ける「ゴールデンクロス」は買い、下抜ける「デッドクロス」は売りのサインとされる。

2. ボリンジャーバンドと移動平均線を使ったエントリーポイント

ボリンジャーバンドと移動平均線を組み合わせることで、トレンドの方向性とエントリータイミングをより正確に判断できます。以下に代表的な手法を示します。

(1) トレンドフォロー型エントリー
  • 条件:
    • 移動平均線(例: 20日SMA)が明確な上昇トレンド(右肩上がり)または下降トレンド(右肩下がり)を示している。
    • 価格がボリンジャーバンドの中央線(20日SMA)を上抜け、上部バンド(+2σ)に沿って「バンドウォーク」する(上昇トレンドの場合)。
    • 逆に、価格が中央線を下抜け、下部バンド(-2σ)に沿ってバンドウォークする(下降トレンドの場合)。
  • エントリーポイント:
    • 上昇トレンド: 価格が中央線を上抜けた後、軽い押し目(価格が中央線付近まで戻る)で買いエントリー。
    • 下降トレンド: 価格が中央線を下抜けた後、軽い戻り(価格が中央線付近まで戻る)で売りエントリー。
  • ポイント:
    • 移動平均線の傾きでトレンドの強さを確認。
    • バンドウォークが始まるタイミングでエントリーすることで、トレンドに乗る可能性が高まる。
(2) 逆張り型エントリー
  • 条件:
    • 移動平均線がほぼ水平で、明確なトレンドがないレンジ相場。
    • 価格がボリンジャーバンドの上部バンド(+2σ)または下部バンド(-2σ)に到達。
  • エントリーポイント:
    • 買い: 価格が下部バンドにタッチし、反発の兆候(例えばローソク足の陽線や反転パターン)が見られたら買いエントリー。
    • 売り: 価格が上部バンドにタッチし、反落の兆候(例えばローソク足の陰線や反転パターン)が見られたら売りエントリー。
  • ポイント:
    • レンジ相場でのみ有効。トレンドが発生している場合は逆張りが危険。
    • 他のオシレーター(RSIやストキャスティクス)と組み合わせて「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」を確認すると精度が上がる。
(3) ブレイクアウト型エントリー
  • 条件:
    • ボリンジャーバンドの幅が狭く、ボラティリティが低下している(スクイーズ状態)。
    • 移動平均線が水平で、レンジ相場が続いている。
    • 価格がボリンジャーバンドの上部バンドを上抜ける(上昇ブレイクアウト)または下部バンドを下抜ける(下降ブレイクアウト)。
  • エントリーポイント:
    • 上昇ブレイクアウト: 価格が上部バンドを明確に上抜けた後、軽い押し目で買いエントリー。
    • 下降ブレイクアウト: 価格が下部バンドを明確に下抜けた後、軽い戻りで売りエントリー。
  • ポイント:
    • ブレイクアウト後の初動は勢いが強いため、早めのエントリーが有効。
    • 偽ブレイクアウトを避けるため、出来高の増加や他の指標(MACDなど)で確認すると良い。

3. ボリンジャーバンドと移動平均線を使った利確ポイント

エントリー後、適切な利確ポイントを見極めることも重要です。以下に具体的な方法を示します。

(1) トレンドフォロー型の利確
  • 利確ポイント:
    • 上昇トレンド: 価格が上部バンドに沿って上昇を続け、勢いが弱まり始めた(例えばローソク足の陰線が出現)タイミングで利確。
    • 下降トレンド: 価格が下部バンドに沿って下降を続け、勢いが弱まり始めた(例えばローソク足の陽線が出現)タイミングで利確。
  • 追加の目安:
    • 移動平均線(例: 20日SMA)が平坦化し、トレンドの終わりを示唆する場合。
    • 価格が中央線(20日SMA)に戻り、サポートやレジスタンスとして機能しなくなった場合。
(2) 逆張り型の利確
  • 利確ポイント:
    • 買いエントリー: 価格が下部バンドから反発し、中央線(20日SMA)または上部バンドに到達したタイミングで利確。
    • 売りエントリー: 価格が上部バンドから反落し、中央線または下部バンドに到達したタイミングで利確。
  • ポイント:
    • レンジ相場では、価格が中央線付近で反転することが多いため、欲張らずに早めに利確する。
(3) ブレイクアウト型の利確
  • 利確ポイント:
    • 上昇ブレイクアウト: 価格が上部バンドを上抜けた後、勢いが弱まり、価格が中央線に戻るか、バンド幅が縮小し始めたタイミングで利確。
    • 下降ブレイクアウト: 価格が下部バンドを下抜けた後、勢いが弱まり、価格が中央線に戻るか、バンド幅が縮小し始めたタイミングで利確。
  • 追加の目安:
    • トレンドが継続する場合、トレーリングストップ(移動平均線や直近安値・高値を基準にした損切りライン)を活用し、利益を伸ばす。

4. 注意点と補足

(1) トレンドの確認
  • ボリンジャーバンドはトレンドの有無を直接示さないため、移動平均線の傾きや他のトレンド指標(ADXなど)を併用してトレンドの強さを確認することが重要。
(2) ボラティリティの理解
  • ボリンジャーバンドの幅が狭いときはブレイクアウトの可能性が高く、広いときはトレンドが強いか、反転の可能性があることを意識する。
(3) リスク管理
  • エントリー時にストップロス(損切りライン)を設定する。例えば、トレンドフォローなら直近の安値や高値、逆張りならバンドの外側に設定。
  • リスクリワード比(損失と利益の比率)を1:2以上にすることを目指す。
(4) 時間軸の選択
  • 短期トレード(5分足や15分足)では短期移動平均線(10日など)と組み合わせ、長期トレード(日足や週足)では中期・長期移動平均線(50日や200日)と組み合わせる。

5. 具体例

例1: トレンドフォロー型(日足チャート)

  • 状況: 20日SMAが右肩上がりで上昇トレンド。価格が中央線を上抜け、上部バンドに沿ってバンドウォーク。
  • エントリー: 価格が中央線付近まで押し目を形成したタイミングで買い。
  • 利確: 価格が上部バンドで勢いを失い、陰線が出現したタイミングで利確。

例2: 逆張り型(1時間足チャート)

  • 状況: 20日SMAが水平でレンジ相場。価格が下部バンドに到達し、陽線で反発。
  • エントリー: 下部バンドでの反発確認後に買い。
  • 利確: 価格が中央線に到達したタイミングで利確。

まとめ

ボリンジャーバンドと移動平均線を組み合わせることで、トレンドの方向性やボラティリティを考慮したエントリーポイントと利確ポイントを見極めることができます。トレンドフォロー、逆張り、ブレイクアウトの3つの手法を使い分け、相場の状況や時間軸に応じて戦略を調整することが重要です。また、リスク管理を徹底し、他の指標や出来高を活用することで、さらに精度の高いトレードが可能になります。

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